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【コラム】ペットの介護とターミナルケア

大切なペットが、病気や老齢のため介護を必要とするようになった時、 わたしたちは様々な心配や悩み、不安を抱えながら、その現実と向き合います。先行きがどうなるのか、病状が進みできないことが増えて行くことにどう対処すればよいのか、そもそも自分が選択した治療方針は正しかったのかなど、不安の種はつきません。介護期は、ペットとの暮らしの中で、もっとも他者からのサポートを必要とする時期だと言えるでしょう。

 

ターミナルケアという言葉をお聞きになったことがある方も、いらっしゃることと思います。一般的には治る見込みがないと診断され、死を間近にした患者に対する看護・医療のことを指します。患者の肉体的精神的苦痛に対して、近代医学の力を借りながら、精神的援助(あるいはスピリチュアルケア)を重視し、自分らしく最期を生きるために行われるものです。ペットのターミナルケアの場合も、痛みや不快な症状の緩和をはじめ、QOL(クオリティー・オブ・ライフ=人生、生命、生活の質)を高めるさまざまなケアが提供できます。しかし精神的援助という点で他者からのサポートを必要とするのは、病にあるペットというより、むしろ飼い主であるご家族でしょう。

 

何もしてあげることができないという無力感や、ペットがこうなってしまったのは自分のせいではないかという自責の念、この子がいなくなったらどうしたらよいのかという恐れなど、この時期のご家族はさまざまな感情に揺れ動き、大きな苦痛にさらされます。 病にあってもペットに安心感を与え、不安なく毎日を過ごせるように支えることができるのはご家族です。しかし、このように心理的に大きな苦痛を抱えた状態で、ペットのQOLを維持するのは、ご家族にとって容易なことではありません。

 

そんな時、家族や友人だけでなく、自分が感じている心の痛みや悩みを理解してくれる医療者や他の専門家が、親身になって手助けをしてくれたとしたら、どれほど心強いことでしょう。介護の負担はご家族だけで追い切れるものではありません。ペットたちが、できる限りそれまでの日常と変わることなく、家族や仲間との触れ合いの中で「その子らしく」生きるために、皆さんのサポートが必要です。介護期はまたご家族にとって、ペットとのそれまで暮らしを振り返り、彼らが自分に与えてくれた様々な価値や意味について考える大切な時間でもあります。ペットとの関わりや触れあいの全てが凝縮され、思い出される時間。ペットとご家族が、不安や心配ばかりでなく、感謝と愛情の気持ちをもって、その大切な時間を過ごすお手伝いができますよう、HAACが提供する情報を皆さんに役立てていただけたら幸いです。

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